You are currently viewing 箱根駅伝 区間順位を上げるにはどこを速く走るべきか(復路)

箱根駅伝 区間順位を上げるにはどこを速く走るべきか(復路)

今回の分析(おさらい)

・各区間途中のチェックポイントの通過タイムからチェックポイント間のLAPタイムを算出(第97回-第99回の3大会分)
・各チェックポイント間の順位と区間順位の相関係数を算出
 –>どのチェックポイント間のエリアを速く走ると区間順位が上位になるかを分析

6区 芦ノ湖~小田原(20.8km)


6区のチェックポイントは①芦ノ湖から芦之湯の4.8km、②芦之湯から小涌園前の4.2km、③小涌園前から大平台の4.4km、④大平台から函嶺洞門の3.6km、⑤函嶺洞門から小田原中継所の3.8kmの5つあります。走行距離が長いのは序盤の登り①ですが、区間順位と最も相関しているのは③小涌園前から大平台4.4kmでした。下りはじめの②芦之湯から小涌園前4.2kmよりも下り中盤から後半エリアが区間順位に影響するようです。よく区間ラストの平坦エリアがキツいと言われていますが、データ上はあまり区間順位に影響していないようです。
今回の粟江選手(区間7位)は①5位、②11位、③7位、④9位、⑤9位という安定した走りでしたが、区間順位と相関している③を7位で走れたのが特によかったのかもしれません。

7区 小田原~平塚(21.3km)

7区のチェックポイントは①小田原中継所から宮の11.6km、②二宮から大磯の6.7km、③大磯から平塚中継所の3.0kmの3つあります。①の距離が11.7kmと圧倒的に長いのですが、区間順位と最も相関しているのは②二宮から大磯の6.7kmでした。下り基調の①よりも平坦な中盤エリアを速く走れることが重要なようです。
今回の中山選手は下位の走行が続いてしまったのであまり参考になりませんが、昨年の国増選手(区間9位)は①12位、②8位、③5位と②以降に順位を上げる走りをしていました。

8区 平塚~戸塚(21.4km)

8区のチェックポイントは①平塚中継所から茅ヶ崎の6.7km、②茅ヶ崎から遊行寺坂の8.9km、③遊行寺坂から影取の2.8km、④影取から戸塚中継所の3.0kmの4つあります。②茅ヶ崎から遊行寺坂の最長エリアが最も相関しているという結果でしたが、走行距離が最も短い③遊行寺坂から影取の2.8kmも相関係数が高いことを考えると、遊行寺坂を速く登れる力がある選手が区間上位になるようです。
今回の野下選手(区間17位)は①15位、②15位、③18位、④16位と③の順位がよくなかったので、やや遊行寺坂で苦戦したように見受けられます。

9区 戸塚~鶴見(23.1㎞)

9区のチェックポイントは①戸塚中継所から権太坂の7.7km、②権太坂から横浜駅前の6.8km、③横浜駅前から生麦の5.7km、④生麦から鶴見中継所の2.9kmの4つあります。最も区間順位と相関しているエリアは、平坦で走行距離が決して長くない③横浜駅前から生麦の5.7kmでした。前半のアップダウンでスタミナを消耗しているなか気温上昇と戦いながら早く走れなければいけないということでしょうか。
今回の南選手は下位の走行が続いてしまったのであまり参考になりませんが、昨年の服部選手(区間16位)は①18位、②17位、③10位、④5位と、最も相関係数が高い③の順位はよかったのですが次いで相関係数が高い②で苦戦したあたりが区間順位に影響したようです。


10区 鶴見~大手町(23.0㎞)

10区のチェックポイントは①鶴見中継所から蒲田の5.9km、②蒲田から新八ツ山橋の7.4km、③新八ツ山橋から田町の3.2km、④田町から御成門の1.6km、⑤御成門から馬場先門の2.0km、⑥馬場先門から大手町ゴールの2.9kmの6つあります。区間順位との相関が高いのは走行距離が長い②ではなく、④田町から御成門の1.6kmや⑤御成門から馬場先門の2.0kmのようです。基本的には後半が重要な区間ということでしょうが、ラストの⑥馬場先門から大手町ゴールは順位が確定しているチームが余裕をもって走る(流す)こともあるためでしょうか。
今回の小島選手は下位の走行が続いてしまったのであまり参考になりませんが、第97回の服部選手(区間15位)は①20位、②14位、③15位、④7位、⑤7位、⑥6位と、④以降に順位を上げてる素晴らしい走りをしたようです。

まとめ

第99回大会の専修大学は、各区間前半を抑えめに入り中盤以降に順位を上げるという作戦だったのかもしれません。各区とも区間順位と相関する重要エリアが中盤以降にあるので作戦としては間違っていないようですが、予定通り中盤以降順位を上げられた選手と序盤の流れを引きずって下位のまま終えてしまった選手に大別できそうです。一方でライバルの立教大学は前半から速めのペースで入る選手が多く結果的に後半失速する選手も多かったのですが、なかにはいい流れのまま走り終えた選手もいました。やはり選手の特性に合わせて臨機応変な作戦を立てる必要があるようです。

各データは箱根駅伝公式ホームページならびに日本テレビ箱根駅伝ページに掲載されている情報をもとに作成しています。

横浜市在住の2児の父

消費財メーカーでデータアナリストをしている横浜市在住の2児の父(40代)です。趣味である大学駅伝のデータを調べます。